知っておきたい「シミができるメカニズム」
種類別・シミができるメカニズム
紫外線によるシミは「老人性色素斑」、ホルモンバランスの乱れによるシミは「肝斑(かんぱん)」、外的刺激によるシミは「炎症後色素沈着」と呼ばれています。
また、これらのシミの元となるメラニンは、「基底部」と呼ばれる表皮の深い部分で生成され、ターンオーバーによって表皮のいちばん上に徐々に押し上げられていきます。
そして、押し上げられてきたメラニンの色素が、シミとして表皮に現れます。
これからご紹介する3種類のシミは、できるメカニズムは同様ですが、できるきっかけは、それぞれに異なります。
老人性色素斑
紫外線による老人性色素斑は、紫外線を浴びてすぐにできるものではなく、長年浴び続けてきた紫外線の蓄積によって表面に現れてくるという特徴があります。
紫外線によって表皮の深い部分にある細胞がダメージを受けると、ダメージを受けた細胞がメラノサイトを刺激して、メラニン色素の生成を促します。
そして、生成されたメラニン色素は、通常であれば、ターンオーバーとともに表面に押し上げられてきます。
しかし、ターンオーバーが乱れている場合には、メラニン色素が排出されにくくなり、そのまま肌に留まることがあります。その結果、シミとして定着してしまうことになります。
肝斑(かんぱん)
肝斑(かんぱん)は、30代~50代の女性に見られるシミで、自律神経の不調や更年期などによる女性ホルモンの乱れが原因として挙げられます。
それは、女性ホルモンとシミは深い関わりがあり、女性ホルモンのバランスが崩れることがメラノサイト活性化のきっかけとなり、メラニン色素が生成されやすくなるからです。
また、紫外線による刺激や、クレンジングやゴシゴシと肌をこするような、いきすぎた洗顔の摩擦による刺激が加わると、これらによって色素が濃くなったり、シミの数が増えたりすることがあります。
炎症後色素沈着
炎症後色素沈着は、怪我やニキビ跡などによる炎症が治まったあとにできるシミです。
怪我やニキビ跡などで炎症が起こると、炎症が起こっている場所の細胞から「サイトカイン」と呼ばれる伝達物質が放出され、メラノサイトが刺激を受けます。
そして、刺激を受けたメラノサイトが活性化するとメラニン色素が過剰に生成され、やがてシミとして表面に現れます。
炎症後色素沈着もまた、紫外線などの外的刺激によって状態が悪化することがあります。
シミを目立ちにくくするための方法
シミのケアには、「メラニン色素の生成を抑える働き」「古い角質の排出を促す」「生成されたメラニンの排出」が大切とされています。
それでは、具体的な方法をご紹介していきましょう。
メラニン色素の生成を抑えシミを防ぐ方法
シミができるきっかけは複数ありますが、きっかけが何であれ、シミはメラニン色素によって生成されるため、メラニン色素を生成するメラノサイトの働きを抑えることが、新たにシミの出現を防ぐことにつながります。
そして、ここで大切なのは、メラノサイト活性化のきっかけとなる紫外線のブロックをし、肌に強い刺激を与えない、優しいスキンケアを心がけることです。
また、美白成分配合化粧品でのケアもメラニン色素の生成を抑える働きがあるとされていますので、お風呂上がりや洗顔後には、美白成分配合化粧品でケアをしておくことも大切です。
古い角質の排出を促す
肌細胞は日々入れ替わりを繰り返しており、表皮の深い部分から新しい肌細胞が押し上げられてくることで、古い角質が自然に剥がれていきます。
このメカニズムはターンオーバーと呼ばれ、理想的な周期は一般的に28日といわれています。しかし、ターンオーバーは年齢を重ねるごとに周期が延びるといわれ、40代では45日前後、50代以上になると50日以上ともいわれています。
つまり、年齢を重ねることで、ターンオーバーによる色素の排出がスムーズに行われにくくなり、シミが目立ちやすくなる可能性があります。ターンオーバーを正常化させるためには、肌の潤いを守りながら不要な皮脂や汚れを過不足なく落とすことが大事です。
また、古い角質の排出を促すには、バリア機能を整えておくことが大切です。
なぜならば、バリア機能が低下している肌は、紫外線や雑菌、摩擦などによる刺激を受けやすく、ターンオーバーを乱す原因になるからです。
そして、その対策として役立つのが保湿ケアになります。お風呂上がりや洗顔後は、肌から水分が失われやすくなります。
バリア機能を整えるためにも、お風呂上がりや洗顔後には、水分が失われる前に化粧水や乳液、クリームなどで保湿ケアを行うことが大切です。
メラニン色素の排出にオススメのビタミン
生成されたメラニン色素の排出には、美白成分を配合した化粧品によるケアが役立ちますが、それと同時に、食品によるインナーケアを行うことも大切です。
特に意識して摂取したいのは、抗酸化作用があるビタミンAとE、抗酸化作用や美白作用があるとされるビタミンCです。
なお、ビタミンA、E、Cが多く含まれている食品には以下の種類があります。
【ビタミンA】
レバー(豚・鶏)、うなぎ、卵黄、緑黄色野菜など
ビタミンAは脂溶性ビタミンに分類されるため、油で炒めるなどの工夫を加えることで、より吸収率が高まります。
【ビタミンE】
アーモンド、落花生、ひまわり油、モロヘイヤ、アボカド、ほうれん草など
ビタミンEも脂溶性ビタミンのため、油で炒めることで吸収率を高めることができます。
また、ひまわり油は癖が少ないため、ドレッシングの材料として使用するのもおすすめです。
【ビタミンC】
赤・黄パプリカ、ブロッコリー、サツマイモ、芽キャベツ、モロヘイヤ、ほうれん草、いちご、オレンジ、キウイフルーツなど
ビタミンCは一度に大量に摂取しても、一定量を超えると体外に排出されてしまうため、こまめに摂ることが大切です。
なお、ビタミンCは加熱で失われやすいという特徴がありますが、サツマイモやブロッコリーに含まれるビタミンCは比較的熱に強いとされていますので、蒸し調理などで取り入れることもおすすめです。



シミは紫外線によってできるものというイメージが定着していると思います。確かに、紫外線もシミをつくり出したり悪化させたりする大きな原因になります。一方でホルモンバランスの乱れや外的刺激がシミの原因になることもあります。また、遺伝的な体質が関係して現れるシミも存在します。
こちらのコラムでは、紫外線やホルモンバランスの乱れ、外的刺激によってシミができるメカニズムと、シミが目立ちにくくなる方法について解説します。